最近、フルールcubeでは「精霊馬」のご注文が少しずつ増えてきました。
お盆が近づいてきたのだなあと、季節の移ろいを感じています。
子どもの頃、お盆が近づくと母と一緒に準備をするのが毎年の恒例でした。
ほおずきを飾ったり、
蓮の葉の上にお供え物を並べたり、
なすやきゅうりに割り箸を刺して精霊馬を作ったり。
きっとその頃も、母から精霊馬の意味を教えてもらっていたのだと思います。
でも子どもだった私はすっかり忘れてしまっていて、「お盆にはこうするものなんだな」と思いながら、ただ母と一緒に準備をする時間を楽しんでいました。
大人になって改めて精霊馬の意味を知ったとき、
「なんて優しい風習なんだろう。」
と、心が温かくなりました。
きゅうりは馬。
「少しでも早く帰ってきてね。」
なすは牛。
「帰るときは慌てず、ゆっくり帰ってね。」
そのどちらにも、ご先祖様を大切に思う気持ちが込められていることを知り、私はこの風習がますます好きになりました。
フルールcubeでは数年前から、ガラス細工の精霊馬をお届けしています。
ありがたいことに年々ご注文が増え、今年も6月に入ると少しずつお求めくださる方が増えてきました。
ガラス細工なので、脚はとても細くて繊細です。
梱包するときは、
「どうか無事に届きますように。」
そんな気持ちで、一つひとつ丁寧にお包みしています。
なすやきゅうりの脚が折れてしまったら、ご先祖様を乗せて帰ってくることができませんから。
そう思うと、自然といつも以上に慎重になります。
子どもの頃は、意味も分からず母と一緒に準備をすることが楽しい時間でした。
そして今は、その一つひとつに込められた想いを知り、この風習を以前よりもっと好きになりました。
お盆の過ごし方は人それぞれでも、
大切な方を思い、「おかえり」と迎える気持ちは、今も昔も変わらないのかもしれません。
皆さまにとって、心あたたまるお盆となりますように

